★未就学児の入場をおことわりしているわけ
「うちの子は幼稚園ですが、落語のCDや絵本をいつも家で楽しんでいます。家ではとてもおとなしく聞いたり読んだりしていますから是非とも公演に行きたいのですが・・」と電話や当日受付で訴えられるご父兄の方が時々おられます。
しかし残念ながら未就学児の「おやこ寄席」への入場は例外なくおことわりしています。
その理由は、家では自分のペースで好きなように楽しむことができますが、公演会場では決まった公演時間(1時間〜1時間30分休憩なし)の間はじっと自分の席にいてもらわなくてはなりません。いやになってもその時点でやめることができないのです。また子どもと大人は離れて座るので、つらくなってもおうちの人に助けを求めることができません。
小学生になると、授業中や集会では自由に席を立てないということを体験しますが、まだそのような経験に乏しい未就学児にとって長時間じっとしていることはつらいことだと思います。
「うちの子は大丈夫」と言われて一人のお子さんの入場を特別許可してしまうことができないのはいうまでもありません。きちんと線引きをしないと収拾がつかなくなり、お客さん、主催者、演者、全員がいやな気分を味わうことになってしまいます。
以前、主催者側の手違いで保育園児が入場し、上演中に舞台の下に潜り込んでしまったためやむを得ず公演を停止したことがありました。大事には至りませんでしたが、今考えても本当に冷や汗が出ます。
どうかこのような点をご理解していただき、小学校に入ってから生の落語を思う存分楽しませてあげてください。
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